80代女性 失った奥歯を金属のバネが無い目立ちにくい入れ歯で補った症例
治療前
治療後
年齢と性別 | 80代 女性 |
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ご相談内容 | 「できるだけ目立たない入れ歯を作りたい」とご相談いただきました。 |
カウンセリング・診断結果 | もともと左上奥歯が数本欠損しており、その箇所には橋渡しの被せ物「ブリッジ」が入っていた患者様です。 5ヶ月前、ブリッジの土台である歯(左上第1大臼歯/6番)を抜くことになり、抜歯後の歯ぐきが治癒するまで経過を観察していました。 抜歯と同時にブリッジを除去したため、左上奥歯が全て失われ、このままでは左側で噛むことができません。 ご相談の結果、取り外し式の入れ歯で治療することになり、「できるだけ小さく目立たない入れ歯を作りたい」とご希望いただきました。 歯ぐきの治癒状態は良好で、入れ歯の作製には支障がないことを確認しました。 |
行ったご提案・治療内容 | 保険診療で作製できる入れ歯は、歯の無い左側だけでなく右側にも金属のバネを使用するため目立ちやすくなります。
そこで、自由診療にはなりますが金属のバネが無い「ノンクラスプ義歯」をご提案しました。ノンクラスプ義歯は左上のみの小さな入れ歯で、使用中も目立ちにくいことを説明し同意いただきました。 入れ歯を作製する前には、お口の中を清潔にしておく必要があります。 今回は抜歯後の5ヶ月間に、残っている歯のクリーニングなど入れ歯の作製前に必要な準備は全て終了していました。そのため、すぐに入れ歯治療を開始して精密な型取りを行い、約10日後にノンクラスプ義歯を装着しました。 入れ歯は毎日取り外し、洗浄・消毒を行う必要があります。また、入れ歯を支える歯や歯ぐきには常に負荷がかかるため、定期的な検診と調整にご来院いただくようお伝えしました。 |
治療期間 | 2回(入れ歯の作製のみ) |
おおよその費用 | 120,000円 |
術後の経過・現在の様子 | 見た目も自然な仕上がりになり、左側でしっかりと噛めるようになりました。 患者様にも「抜歯後は食事が難しかったが、入れ歯によって左右の歯で同じように噛むことができ、以前のように食事を楽しめるようになった。親指くらいの小さな入れ歯だけでこんなに変わるものなのかと、今更ながら歯の大切さを感じている」と大変ご満足いただきました。 残っている歯と入れ歯を長期間健康に保つために、今後も定期検診でご通院いただく予定です。 |
治療のリスクについて | ・着脱式のため、食後の清掃が必要です ・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります ・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります |